日本政策金融公庫(国民生活事業)の融資制度(2)「特別貸付」
2016.04.01
日本政策金融公庫では、「普通貸付」以外にも、
「特別貸付」という制度があります。
特別貸付とは、簡単に説明しますと、特定の政策目的に沿って設けられており、
例えば、厳しい経営環境にある零細・中小事業者のために、経営の安定を支援することを
目的とした「セーフティネット貸付」など、経済対策による融資制度があります。
「セーフティネット貸付」はとても有名ですので、
きっとご存知の方も多いと思います。
<セーフティネット貸付の概要>
(1)経営環境変化対応資金
・売上が減少するなど業況が悪化している方
・4,800万円
・設備資金:15年以内(3年以内)
・運転資金: 8年以内(3年以内)
(2)金融環境変化対応資金
・取引金融機関の経営破たんなどにより、資金繰りに困難を来している方
・別枠4,000万円 設備資金:15年以内(3年以内)
・運転資金: 8年以内(3年以内)
(3)取引企業倒産対応資金
・取引企業などの倒産により経営に困難を来している方
・別枠3,000万円 運転資金: 8年以内(3年以内)
また、セーフティネット貸付以外に、
日本政策金融公庫(国民生活事業)の特別貸付には
どのような制度があるかご存知ですか・・・?
全てをここに掲載するのは、無理がありますので、
「融資制度一覧から探す 日本政策金融公庫」で検索してみてください。
日本公庫のHPにアクセスできます。
本当にたくさんの融資制度がありますので、
先ずは見てみて下さい。
日本政策金融公庫の特別貸付の一覧を見ると分かりますが、
創業者向けの融資制度も“特別貸付”になりますよね!
先ほど概要説明したセーフティネット貸付には、三種類があります(平成28年4月現在)。
経済不況などの時は、政府の経済対策等に基づいて財源が確保され、
制度の拡充が行われたりしますので必ず内容を確認するようにしてください。
実際に、平成20年秋に発生した世界金融危機以降、
政府の経済対策に応じて何度となく拡充が行われています。
東日本大震災に際しても同様です。
様々な拡充が行われています。
一例ですが、そういう際には、一旦、公庫から融資を断られたとしても、
その後、セーフティネット貸付制度の拡充(条件緩和、融資限度額の増額、
返済期間の延長、金利引き下げ等)が行われることによって、
融資を受けることができるかもしれませんよ・・・。
意外と、そういう単純なことで融資を受けることができるようになる、
という事例は多々あります。
制度の拡充等が実施されたことを知っているかどうかだけで、
企業の命運を左右するかもしれません。
つまり、「知っているか、知らないか!」だけのことです。
とても重要なことですので、
しっかりと情報収集して欲しいと思います。